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 近年の経済のグローバル化と規制緩和の流れにより、多くの国で市場の役割が強化され、新たな市場創設の動きが加速するなど、資源配分機構としての市場の重要性は世界的規模で増大している。他方、国際会計基準を巡る各国間の足並みの乱れ等、この流れは国内外で、国家間や経済主体間での利害の不一致を生み出し、世界経済における様々な軋轢の原因にもなっている。
 本研究は、幅広い関連分野の研究者の参加により、市場とビジネス及びそれを支える諸制度を、経済学的アプローチにより分析する。特にこれらの政策が ASEAN諸国、南アジアの島嶼国、サブ・サハラアフリカ諸国など市場経済基盤が必ずしも十分に成熟していない地域にもたらす影響を理論的かつ実証的に解明することによって、変貌する経済社会の現状とあるべき姿を総合的に研究する。