本研究では、メカニズムデザインの理論、慣習や規範形成のゲーム理論的、及び比較歴史制度分析などに基づいて、市場の創設及び市場の制度的基盤について歴史的・理論的な枠組みを構築する。また、開発経済学領域の研究者が中心になり、ASEAN諸国、南アジアの島嶼国、サブ・サハラアフリカ諸国などの市場経済基盤が十分に成熟していない地域において、固有の商慣習などを含む取引慣行や規範、あるいは経済制度がどのように構築されているのかを調査し、それらの知見に基づいて、近年の経済のグローバル化及び国際会計基準等の国際的な制度の基準化(経済制度に関する国際協調)がこれらの諸国の経済発展にいかなる影響を及ぼし得るかを研究する。メンバー間で関連する経済学理論と途上国の会計制度やビジネス慣習を共有するため、最適な専門家を招聘し、公開連続講座や講演会を開催する。
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