Seminar

   
 本研究は定期的なセミナーを通じてシナジー効果を最大限に発揮させることにより、分野的発展性及び学術的生産性の高い研究を実現する。2004年以降現在に至るまで、本研究の参加メンバーが中心になって、早稲田大学産業経営研究所・大学院商学研究科経済学合同セミナー(金曜セミナー)を開催してきた。国内外から経済学を中心として、関連する様々な分野の有力研究者・若手研究者を招き、時には世界的な研究者を招聘した。初年度から3年間は月4回、現在は月2回(原則的に第2・4金曜日16時30分~18時)のペースで開催し、今回の科研費申請における発想の原点となった 本研究では、この金曜セミナーを発展的に強化することで、当研究の進展の力とする。




 本研究では、会計学の観点から、国際会計基準の受容及び意義について整理し、近年の契約理論等に基づく会計理論研究に依拠して、国際会計基準に焦点をあててそれが市場制度の発展にもたらす影響を理論的に解明する。同時に、実際の国際会計基準の受容過程を検証し、それが経済システムの発展状況に呼応してどのような問題を引き起こすのかを検討する。会計学や経営学など関係するビジネス分野における研究フロンティアをメンバー間で共有するため、学内外から最適な専門家を招聘し、研究会や講演会を開催する。 





 本研究では、メカニズムデザインの理論、慣習や規範形成のゲーム理論的、及び比較歴史制度分析などに基づいて、市場の創設及び市場の制度的基盤について歴史的・理論的な枠組みを構築する。また、開発経済学領域の研究者が中心になり、ASEAN諸国、南アジアの島嶼国、サブ・サハラアフリカ諸国などの市場経済基盤が十分に成熟していない地域において、固有の商慣習などを含む取引慣行や規範、あるいは経済制度がどのように構築されているのかを調査し、それらの知見に基づいて、近年の経済のグローバル化及び国際会計基準等の国際的な制度の基準化(経済制度に関する国際協調)がこれらの諸国の経済発展にいかなる影響を及ぼし得るかを研究する。メンバー間で関連する経済学理論と途上国の会計制度やビジネス慣習を共有するため、最適な専門家を招聘し、公開連続講座や講演会を開催する。